我こそが滝川一益 少年期 その四
そんな小夜に逃れられない事が、この里には恐ろしい掟が有る、13才になったら年長の忍びに処女を奪われる、これも忍び学校の科目の様なもので、忍びの性技をみっちりと仕込まれるのである、熟練の女忍びも立会いのもとで行われる、房中術及び交際中の仕掛けハニートラップを学ぶ、女忍びくノ一ならではの大切な技である、操観念の無い年頃、身体を交わすのになんら恋情はいらない時期、男の思考を寸断するほどの性技を仕込まれる、それは修行である、生きる為の懸命の鍛錬である、小夜は性に溺れた事は無いかったが、忍びの子として生まれたなんと悲しいサガなのでしょうか。 久助少年には到底納得のいかない事でそれを口にも態度にも表してはいけないもどかしさ、しかし二人の間には性を超えた何かが存在していたのは確かだ。
この里が嫌いだ! 久助は心の中に少しづつ湧き上がって来るものがあった、小夜が原因でもあったが、閉鎖された山里、狭い地にへばりつくように暮らす異端の者達、井の中の蛙そんな輩達土地が嫌であった、その時期から久助はこの里を飛び出したかった。
ある日小夜と油日峠で待ち合わせをしていた、稽古にかこつけた今で言うデートだが待ち合わせの場所にいっこうに小夜は現れない、久助は心配で峠に印しを残し山中を駆け回って探した、探す事は久助にはある程度は簡単であったが嫌なら予感を外し探したので時間がかかったが、嫌な予感は的中し、とある山の奥の忍者小屋に数人の学びで性技を共にしている兄忍び達と小夜がそこにいた、性技の実習として捕まったのであろう、オブザーバーの熟年の女忍びもいないのに小夜は疑うことなくそこにいた、小夜とは全ての技量では並んでいるがこの点については久助の及ばぬところ、時期滝川城城主、騒ぎにも出来ず悔しながらも何も出来ず久助はその場を去った、小夜は気付いていたであろう。帰り道、久助は目に涙で山道を下った。
兄忍びの輩は里でも悪行が高くいつも集団で悪さをしている不良グループ、ある日ひとりの輩が小夜と同じ年頃の娘を口説き誘っている、嫌がる娘を助けようとそこに割って入ったが兄忍びの輩は酔っ払っていていきなり殴りかかったが久助には秘伝の先の目が養われていて数秒で輩は血だらけになり倒れた、娘を逃し自分も逃げた、翌日朝城の前に輩達が大勢集まって久助に出てこいと叫んでいるが滝川城主御子息滅多なことはできず、年下の忍びに負けた恥もありい、そいそと帰っていった。
その後久助は周りから狙わねていたが相手にせずおとなしくしていたが、それでも嫌がる女に手を出している者がいたら喧嘩していた、ある意味自己中な正義感で正しいとはいえないが、それは従姉妹の中育った環境であろう。 小夜は兄妹で育ったそんな小夜には久助の心内は分からなかったであろう。
久助はだんだんこの里に居ずらくなり、自分でもこの里がますます嫌になっていった。
1546年久助16歳
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